2025年5月アーカイブ

一応アンタレス付近の上下2枚モザイクである。
とりあえず、第2次計画、最初でもあり2番目でもあり、
アンタレス付近は長年やりたいと思っていた領域である。

派手目の処理でごまかそうとしたが、
やっぱりモザイクしたのがもろばれですな。
これでも全部PixInsightで処理しているが、
画像処理は苦手というか、下手というか、小学生レベルの修行中。

モザイクは労多くして易少なし、こりごりだ。
二度とやらん、いや、当分はやりたくない。

ノーフィルターとはいえ、アンタレスのゴーストが目立たない。
これって鏡筒が素晴らしくいいのだろうか。
2000年の製造で、もう4半世紀も経過してるのだぞ。


ANTARES.jpg

【撮影データ】
鏡筒:タカハシ FSQ106(fl=530mm F5)
架台:タカハシ EM200 Temma2
カメラ:ZWO ASI6200MCPro フィルターなし
 5分×95枚(上:45枚 下:50枚)
場所:和歌山県 NNRV(リモート撮影)

モザイクってのは難しい

| コメント(0) | トラックバック(0)

PixInsightのモザイクは梃子摺った。
やったことがないから全然わからない。
いきなりモザイク合成なる高度な技をやること自体が無謀ではある。

PixInsightでは、モザイク用のProcessは、
 Gradient Merge Mosaic、Photometric Mosaicと2種類があり
 (ほかにもいくつかある)
いきなりそいつを動かしてもダメなのね。

事前に2枚のモザイク対象画像を用意するのは分かる。
もちろん、PlateSolveして座標を埋め込んでおくのも必須だ。
(MGCで行っていたわけではあるが)

それをStarAlignmentさせるのだが(まずここがわからない)、
1.事前に各画像でプレビューをしておく。
 モザイクの重なるのりしろ部分を指定(大雑把でよい)してのプレビューだ
2.StarAlignmentをするときは、
 Referenceに片方の画像のプレビューを
 実行する画像は別の画像に対して行う(これがわからず梃子摺った)

そうすると、やっと2枚の画像を作ってくれる。
モザイク相手の部分が黒い領域となった2つの画像だ。

20250507_2.png

モザイクツールは、この2つの画像をくっつけるだけなのだ。
なのでStarAlignmentしておくことが重要となる。

20250507_1.png

マニュアルや事例をじっくりと読まないと
なかなか手順が込み入っていて頭がついていけず、わからなかったよ。

手順がわかったところで(これはこれで大きな一歩だが)、
明らかにモザイクしたなとバレバレの画像になる。
これを如何に自然に見えるようにするのかだが、これがまた難しい。
というか、散光星雲をモザイクすること自体が間違っているともいえる。
銀河の群れみたいな、背景が黒いものはうまくいくはず。

2枚の画像の撮影日は異なる。
1日目は雨上がり直後の状態で空の抜けもいいが、
2日目は黄砂とか空中のチリとかがあって空の抜けは今一。
空の状態が異なるので、うまくくっつくわけがない。

それに、2日目の画像は、座標の指定が失敗していた。
赤経は1日目と同じ座標を指定したが、ずれている。
それにのりしろが極端に狭く、よくこれでくっつけられるものだ。

カラーCMOSカメラ、凄い楽

| コメント(0) | トラックバック(0)

カラーカメラを使い始めて、考え方が変わってきた。

モノクロカメラのLRGBって、これに慣れていればどうってことはないが、
実に面倒くさい。
昔は、モノクロでLRGBしかできなかった時代があった。

今回カラーカメラの画像処理をやってみると、ものすごく楽。
今さらモノクロには戻れないよ。
L撮って、R,G,B,Ha,O3,S2もそれぞれ撮ってってことが馬鹿らしくなってくる。
リモート撮影だから、好きなだけ枚数は撮れるといえば撮れるが。

フィルター変えながらちまちまと撮影するよりも、
カラーでひたすら枚数を撮り続ける方が(今でいう)タイパがいいのではないかと。
カラーだと1晩あれば、とりあえず1枚の画像は完成できる。
モノクロだと、最低でも2晩、じっくりやるとそれ以上かけてやっと1枚だ。
歩留まりが悪すぎる。

とはいえ、和歌山リモート用にはカラーCMOSカメラを購入したけど、
元々ドーム内カメラは冷却CCD時代からモノクロなのだ。
当時は長焦点で撮影するため、あえてモノクロにした。
ナローバンドもやりたかったし。
モノクロで丁寧にやれば画質が上なのは間違いないのだけれども、
時間と労力をかなり投入する必要はある。

今の考えはカラーも結構いけると思っている。

だって、カラーだと、PixInsightでWBPPした後、
HTでヒストグラムをRGB揃えてやれば、とりあえず基本画像はこれだけで完成する。
後はストレッチなり色調をいじるなりで(これをどこまでやるかだが)
これで画像処理は大まかに完成する。
実に楽ちんである。

アンタレスの上というか北側の領域、
とりあえず、第2次計画、最初の作例となる。


ANTARES-U.jpg

【撮影データ】
鏡筒:タカハシ FSQ106(fl=530mm F5)
架台:タカハシ EM200 Temma2
カメラ:ZWO ASI6200MCPro フィルターなし
 5分×45枚
場所:和歌山県(リモート撮影)

カラーCMOSカメラは初めてなのでどう処理していいかわからない。
何せ、第2次計画のために購入したわけだし。

PixInsightで基本的な処理を行った。
HTでヒストグラムを合わせてカラーバランスを整え、
同じく少しストレッチかけて、
マスクして色合いをちょっと派手にしただけ。
星を分離してまでの処理はしていない。

3.75ミクロンのフルサイズカメラ、ビニングなしなので、
元画像がやたらデカくて1/8だったか1/9だったか縮小している。
なのでBXTとかNXTとかをかける必要もない(かけても無駄)。

今までは、モノクロカメラと長焦点で系外銀河とか惑星状星雲とかの、
小さい対象ばかりやってきて、散光星雲はほとんどやっていない。

散光星雲はどのように処理すればいいのかわからなかったが、
難しく考えなくても、普通に処理すればいいのは分かった。
というか、何も考えなくてもさらっと処理できるのが凄いと思った。
これは画像処理のテクニックではなく、撮影画像自体が良かったのだけではないのか。
和歌山リモートは地の利というものもあり、おいらの地元とは全然違う。

アンタレス付近の散光星雲を処理しているが、実はフラットは撮っていない。
せっかく鏡筒の蓋にフラットパネルをくっつけたものを使っているが、
怠けていてフラットはまだなのだ(というか例の秘策が念頭にあった)。

それでも画像処理していく中で、ダーク補正のみで進めてきたが例の秘策を、
PixInsight V1.9から搭載された新機能である、MGCが使えるのではないかと。

こいつを使うには、お膳立てが必要。
1.MARSデータをダウンロード
 PixInsightにログインしてソフトウエアのダウンロードページにある
 ファイルサイズが大きいが、ダウンロードして、
 どこかのフォルダ(PixInsight配下のLibraryなどでも)に配置
 MGCを起動し、工具マークから、MARSデータを追加しておく
2.GAIA DR3/SPをダウンロード
 Script>astrometry>ImageSolver を起動し、GAIA DR3/SPを指定する
 なかったらそこからダウンロードして入れる(だったかな?)

ここまでが最初は大変、ここからもお膳立てが続く

3.WBPPでIntegrateした画像を開く(ダークあり、フラットなし)
4.Script>astrometry>ImageSolver を起動しプレートソルブ
 プレートソルブした情報を3.の画像に書き込む
5.Process>Photometry>SpectrophotometricFluxCalibration を起動
 フィルター情報(ASI6200MCPならデフォルトで可)を合わせて実行
 これにより、背景の情報を取得し、MARSデータとの比較に使用する
 これも取得した情報を3.の画像に書き込む
6.ここでやっとMGCの出番ですよ
 Process>GradientCorrection>MultiscaleGradientCorrectionを起動し実行

20250502.jpg
上がWBPP直後(フラットなし)、下がMGC実行後の画像

長いお膳立てではあったが、苦労は報われ、こいつが物の見事に決まった。
こりゃフラットいらんわ。
ただし、フラット補正のもとになる情報(MARS)がないとダメなので、
有名どころの参考星雲には向いているかもしれないが、
マイナーなものはダメかもしれんな。ではなくダメなのだ。

それから、こいつは色情報も(全部ではないが)消してしまうという副作用がある。
これが厄介で、色情報を乗せにくい。
ま、今後どのようなアップデートがあるのか?

草刈の季節がやってきた

| コメント(0) | トラックバック(0)

ゴールデンウイークは、例によって草刈の季節だ。

20250501_1.jpg
草刈前

20250501_2.jpg
草刈後
青いのは子供の雨具かスポーツウエアなのだが、
どこから飛んできたのか?

草刈すると、草に隠れてペットボトルやらビニール袋やら空き缶やらゴミが見つかる。
ここはゴミ捨て場じゃないんだけどな(怒)。

来週は、第2次計画始動で撮影した処理の経過を順次掲載予定。
久しぶりに画像処理したら何もかも忘れていて、小学校からのやり直し。
そのくせ新しいことはやりたがるという、何やってんだ?というか。

第2次計画本格始動2

| コメント(0) | トラックバック(0)

4月29日(火)も天気は良かった、晴れた、夜も快晴だ。

引き続き、撮影するが、何を狙うか?
前日はアンタレスの右上を狙った。
そしたら欲が出てきて、その下のアンタレスを含む領域を
モザイク合成したろかな、と。

上下2枚のモザイクなので、赤経は前日同じ座標を指定、
赤緯はそのまま下方向へ3度ちょっと下げた位置の座標を指定した。

これで22時過ぎから撮影開始。

っとその前に、こちらの地元も天気が良くて、こちらのドームも参戦。
とはいえ、春の銀河シーズンも過ぎてるし、どうしたものかな。
NGC4565でも狙っとくか。
これは南中時刻が22時ちょうどくらいなので、
子午線通過後引っ張っても2時間。
20時半ごろから撮影開始。
そして0時直前まで撮影し終了した。
20250429_1.jpg

和歌山リモートに戻り、3時まで撮影。
20250429_2.jpg
中央付近がアンタレス、その右側に球状星団M4

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 7.8.2

このアーカイブについて

このページには、2025年5月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2025年4月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。