コシヒカリの致命的な?弱点はまだある。
それは高温に弱いということだ。
夏場は気温が高く高温は当たり前だ。
高温に弱いのは、昼ではなく夜の気温のことである。
昼の気温は高くても構わないが、夜は気温が下がってくれないと困る。
熱帯夜が続くと高温障害が発生してコメが白濁し品質が低下する。
理由は夜間にでんぷんの固定化ができなくなるということらしい。
新潟県魚沼産コシヒカリの品質が高いのは、魚沼地方は山間部にあり
夏の夜は気温が低下するからという地域的な特性をうまく生かしているからだ。
穂が出て実が成熟する過程で熱帯夜を避けるために福井県では遅く植える。
昔は4月下旬~5月上旬、所謂ゴールデンウイークが田植えの時期であったが、それは昔の話。
近年温暖化のせいで、夏場の熱帯夜が続くようになり問題が表面化した。
そのための回避策として遅く植えて熱帯夜をやり過ごしてから実を成熟させる。
今は5月下旬に植える。
何というか、ここまで振り回されながらもコシヒカリを作っている。
例えは悪いが病弱で我儘な女に振り回されても気を使ってなだめている気分だ。
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