1973年リリース、ピンクフロイドのアルバム「The Dark Side of The Moon」(邦題:狂気)
タイトルの「Moon」は「月」の意味ではない。
欧米、特にヨーロッパでは、「月」=気違い、とか、狂気の意味で使われる。
日本では「月」というと輝夜姫とかウサギが餅をついているのイメージしかないが、海の向こうのあちゃらでは意味が違う。
そのため、タイトルを「月の裏側」と訳してはいけない。
邦題の「狂気」が正しい訳になる。
このアルバムは40年以上前にリリースされた、かなり古いアルバムではあるが、おいらの生涯のベストアルバムで、
いまだに気に入っている。
アナログレコードもいまだに所持しているが、レコードプレイヤーの針を落としたのはもう20年、いや30年かもしれない。
A面3曲目の「Time」時計の鳴り響く音、ジリジリ、ボーンボーン、キンコンから始まる怒涛のサウンド、それに続く
黒人女性によるスキャット「The Great Gig in The Sky」が哀愁を帯びて切ないが心に響くサウンドがたまらない。
B面1曲目「Money」この曲だけアルバムで異質な感じがするが、その後、「Us and Them」から、「Any Color You Like」、
「Brain Damege」、{Eclipde」と一息も継げずに怒涛の盛り上がりを見せる。
何度聞いても飽きない、名曲中の名曲で、20世紀を代表するアルバムの1枚になるはず(だと思っている)。
オリジナルメンバーのシド・バレットが、天才は狂気と紙一重という例えの通り、狂気に蝕まれてあちゃら側の住人となってしまった。
残されたメンバーは彼が陥った狂気というものをテーマにこのアルバムを作り上げた。
「The Lunatic is on the Glass, The Lunatic is in the Hole, The Lunatic is in my Head」
狂人は野に、狂人は広間に、狂人は頭の中に」
「And Everything Under the Sun is in tune」
「But the Sun is Eclipced by the Moon」
万物は太陽のもとで調和であるが、その太陽は月(狂気)に蝕ばまれる」
最後まで「狂気」にこだわったアルバムではあるが、そのサウンドは素晴らしい。
コメントする