邪道?な画像処理

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ここ2・3日で急激に気温が下がった。天気も雨模様だけど。
 
 
PixInsightでは、基本とされるセオリーがある。

1.リニアステージで、ある程度処理する。
 基本的にはリニアでやるべき処理
2.それからノンリニアに移行する(なんちゃらトランスやストレッチってやつ)。
3.仕上げの処理を色々。
 ノンリニアでは画像合成(LRGB合成,PixelMath)系、HDRなんちゃら系
とまあ、こんな感じだ。

あと、広く認知されてきた?BXTにしても
リニアステージの最初にやれ、と作者のラッセルおっちゃんは云う。
でもノンリニアでやっても違いはよくわからない。

今までこういった基本技(とされるもの)が正しいものと思ってやってきたが、
世の中にはまるでこういった基本技を無視して処理する人々がいる。

他人のやっている画像処理程、役に立つものはない。
自己流は本当に正しいのかがわからないからだ。
たとえが良いのか悪いのか、回転寿司屋やラーメン屋ではカウンター席に座って
隣の人の注文の仕方とかを盗み見するのはとても参考になるのと同じ。
(食い物は好きに注文すればいいとは思うけど)

で、基本技を無視するというのは、
いきなりノンリニアにしてから処理するというやり方で、これは目から鱗が落ちた。
海外のいろんなSCRIPTを駆使して、いろんな技を繰り出して
技のデパートというかサーカスというか、そういった感じでがんがん処理すると
最終的にはきれいな作品になっていく。
教科書なんか無視して、実戦で鍛えた凄技なのだろう。

何が正解なのか、正道というか王道といわれるやり方が本当に正しいのか?
今までの基本技は何だったのか?
頭が混乱している。

いきなりノンリニアにしてから処理するやり方をやってみたが、
一々STFをかけたり外したりの確認が不要で、ある意味やりやすい。
別に劣っているわけでもない(というかよくわからないだけだが)。
モノクロではなくカラーだといきなりノンリニアでも構わないのだろうな。

弊害としては、いきなりノンリニアやると、SPCCとかSPFCは失敗することが多い。
パラメタいじって通すことも可能だが、やるならノンリニアでやっておくべき。
ただフラットが決まっていればSPCC,SPFCは不要なのでほとんど使わないし、
ナローバンドでは意味がなさそうな気がしている。

リニアは、0から1までの範囲で浮動小数点演算を32bitか64bitでやっている。
ノンリニアは、0から65535(ではなく、もっと多いはず)までの
数値(浮動小数点なのだろう)にしているだけではないかと思うが。
原理的にはどうなのか?は置いといてやってることは似たようなもの?なのかな?。
SPCC,SPFCの成功率がかなり違ってくるので違うのは違うのだろう。

一応、ノンリニアでも、BXTは割と最初(星を分離した直後)にやるけれども、
FSQの短焦点ではあまり意味がないかと思っていたが、それでもまあ意味は少しはある。
(あれは長焦点でこそ威力を発揮するものだろうけど)
星像がしっかりしているFSQだと星に対してBXTを使う必要性は感じなくなった。

SXTで星と星雲を分離することは必須というか、これこそ基本技といえる。
最終的に星と星雲を合体させるところの処理が一番匙加減が難しい。
ここが肝といえるところかもしれない。
(BXT,SXT,NXTのRC大三元セットはもはや手放せないツールになっている)

T村さんは、星だけを30秒とか1分だけで別に撮影して星雲と合成しろ、と仰せだが、
星画像合成は理屈としてはこの方法が一番合理的かもしれないし、撮影時間も少しの追加で済む。
今はまだそこまでの境地には至っていないのだが。

それはそうと、「PixInsightの使い方 応用編」がそのうち刊行されるという。
丹羽先生の「基本編」は購入しWebサイトも含めて基本技を教わった。
「応用編」も楽しみであるが「邪道編」も誰か作ってくれないかな。
お前がやれよ、と言われそうだがまだ腕は未熟でよくわかってなく無理だけど。

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このページは、ピカチュウが2025年8月11日 08:00に書いたブログ記事です。

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