もう死語になってしまったバカチョンカメラ。
正確なことはわからないが、昭和の中期ごろにできた言葉だと思う。
1950年代の終わりごろか1960年代の初めごろかに、
銀塩フィルムを使う一眼レフカメラが登場した。
報道もスポーツも芸術もみんな一眼レフカメラを使った。
だが、普通の一般庶民には高額で重くて簡単には使えない。
そこで、軽量でレンジファインダー式のレンズ固定で
簡単に撮影ができるコンパクトカメラが登場した。
一眼レフに比べれば馬鹿でもチョンと(シャッターボタンを)押せば
きれいに写真が撮影できますよ、ということで、バカチョンカメラという
呼び方ができたものと思われる。
しかし一眼レフカメラも小型化や操作性の向上などで一般庶民にも普及しだす。
もうこの時代にはバカチョンカメラという言葉はかなり廃れてきた。
中でも究極のバカチョンカメラは、写ルンですに代表される
カメラ付きフィルムの登場だ。
これはカメラの概念を覆した。
観光地にはカメラをもっていかなくても現地でフィルムを買えば
撮影ができるという画期的な出来事があった。
写ルンです以外だと、現場監督という正統派のバカチョンカメラもあったな。
そうこうしているうちに、1990年代後半ごろから登場したデジカメにより、
次第に銀塩フィルムからデジカメに流れが変わりだす。
デジタルの一眼レフも登場していたが、
コンパクトデジカメが世の中に普及してきた。
これで一気にフィルムの時代が終わった。
ところが2010年以降になると、スマホの普及でコンパクトデジカメも
段々と下火となり絶滅危惧種になる。
今は、ミラーレス一眼レフとスマホがカメラの時代ってことになる。
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