月も大きくなってきたので極軸を調整しに現地へ行った。
前回の極軸調整が昨年9月頃なので、半年以上も前だった。
■水平方向の調整前、赤のラインがズレている
■水平方向の調整前、紫の円の大きさ
ちなみに紫の円はこれにガイド星を合わせろということだが、
実際にはこれほど動かしてはいけない。
ほんの少しでよい。
〇水平方向の調整後、赤のラインが真横
〇水平方向の調整後、紫の円の大きさが小さすぎてわからない
■上下方向の調整前、赤のラインがズレている(下向き)
■上下方向の調整前、紫の円の大きさ
〇上下方向の調整後、赤のラインが真横
〇上下方向の調整後、紫の円の大きさが小さい
■極軸調整後のガイドグラフ
シーイングは悪いが、赤緯エラー < 赤経エラー で安定している
■極軸調整後のガイドグラフ(その2)
シーイングが良くなると、赤緯のRMSエラーは0.26 まで良くなった
この後、撮影もせずにガイドだけを2時間かけてグラフを見ていたが、
例の現象(赤緯がずれまくる)は全く起きなかった。
正確にいうと、例の現象はあるのだけれども、その2歩か3歩手前で
踏ん張っていて大きなエラーにならないという感じだ。
トータルで見ると、
赤経のRMSエラー値:0.3-0.4(悪くても0.5)
赤緯のRMSエラー値:0.2-0.3(悪くても0.5、極軸合わせ前は悪いと1.0)
(数値の単位はピクセル≒秒角)
一番いい状態のガイドグラフ、赤緯のRMSエラー値:0.19
素晴らしい!
極軸を正確に合わせたことで、ガイドがより安定した。
画像処理よりも精密なガイドを追及する方が好きなので、
こうやって結果が出るのは実に素晴らしい。
極軸は3ケ月~4ケ月に一度は再調整しておくのが無難だな。
これでやっと枕を高くして眠れる。
(撮影中は寝ないけど)
よく考えてみれば、極軸という基本中の基本を
おろそかにしていたおいらが悪いのだ、反省。
機材が悪いわけではない、むしろいい機材ではないか。
こんにちは
エラー0.26秒角とは素晴らしいです。
こちらでは、何年かに1回あるかないかという値です。
昨日は、平均して1.25秒角でした。
晴れましたが、風が強くて、音を立ててときどき襲います。
望遠鏡が重たいせいか、風の振動はあまり無いのですが、
風圧で鏡筒が押されて、ときどき少しドリフトします。
ウェザーサイトからの当地の計測データでは、風速はたったの2.5メートル。
無料登録のためか、ガスト係数は表示してくれませんね。
キャリブレーション結果のグラフを表示させると、
X軸Y軸を移動する星の位置がツタが絡まるようにうねりながら移動しています。
それだけ風で動いていた、ということですね。
ガイドの動作、ログビューアーで比較してみました。
ヒステリシスとZフィルターを比べてみると、ヒステリシスの方は頻繁にNF動作が入ります。
動いた方向と逆方向にその都度コマンドが送られています。
設定は、ソフトのデフォルトのままでした。
でも、オシレーションモードには入らず、位相逆転はしていませんでした。
(レジストスイッチで、DECが位相反転動作をするのは、
インピーダンスの敷居を乗越えて反転動作するためなので、
極軸調整でDEC移動の頻度を低くするというのは、
確かに有効ですね。)
それに対して、Zフィルターは、
ほとんどコマンド送りがありません。
あれだけ星がシーイングで動き回っていても無反応で、
時々、ドリフト調整のコマンドが小さく送られて軌道修正をするだけです。
昨晩は風が強かったので、ローバスの設定を長周期にしていましたが、
そのとおりのガイドでした。
もう少し、周波数を高くすると、
風のドリフトを消せたでしょうか?
星の形は、
今回はヒステリシスでも丸だったので少し安心しました。
コマが残っていたら嫌だなと心配していましたが、
昨日の楕円は、コマでは無いようでした。
テスト撮影の結果は、ピンボケの画像にしか見えず、
風の強い日には、長焦点の撮影はしても無駄だ、
と改めて思いました。
途中でASCOM端末を切ると、
いつものようにASCOMサーバーがリセットしてくれないので、
数回パソコンを再起動する羽目になりました。
USBを遮断するスイッチがやっぱり要るかな?
と考えています。
n2068ddさん、こんにちは。
やはり極軸が合うとガイド精度もよくなりました。
> 風の強い日には、長焦点の撮影はしても無駄だ、
その通りなんですけど、晴れると撮影したくなるのと、撮影しないと結果が分からないので何とも言えません。
こちらは夜の気温は寒いのですが、空の状態は夏型で安定してきました。
そちらの天気も安定するといいですね。