昭和の時代、色々あった。
国会議員の疑惑追及に関して、あれは秘書がやったこと、
ある会社が贈収賄疑惑に関して、あれは経理課長がやったこと、
として、下の身分の誰かをスケープゴートにして逃げ切る戦略だ。
時には、その秘書や経理課長がなぜか死亡してそれ以上の追求ができない。
こういった時に「トカゲの尻尾切り」はマスコミが喜んで使う言葉である。
しかし、今の時代は、表向きには「トカゲの尻尾切り」はできない。
国会議員も連座制で秘書だけが責任を負えるわけではなく議員本人も責任を負う。
会社もコンプライアンスがうるさくて社員一人の責任ではなく経営陣の責任だ。
それでも、「トカゲの尻尾切り」で逃げようとする連中のなんと多いことか。
という話ではなく、「トカゲの尻尾切り」を発言する人たちは、
実際に「トカゲの尻尾を切った」ことがあるのか?
ということを小一時間問い詰めたいと思っている。
記者会見で報道陣が「それはトカゲの尻尾切りではないのか?」
という質問に対し、
「あなたはご自分で(本物の)トカゲの尻尾を切ったことがあるのですか?」
と逆に聞いてみればよい。
「トカゲの尻尾はですね、切り方にコツがあるんですよ」
という発言でもすれば、記者会見は荒れるだろうなあ。
今時の人は「トカゲの尻尾を切った」ことが多分ないのではないか。
おいらは子供の頃は「トカゲの尻尾を切った」ことがよくあった。
あれは実際にやってみると面白い、病みつきになるほど面白いのだ。
尻尾の切断面は少し広がっており、血も少しだけ滲んで肉片に見える。
それがぴょこぴょこ派手に動き回る。
猫なら喜んで飛びつくだろう。
そのおかげでトカゲ本体は逃げ切れるという話だが、
尻尾を切る前に捕食者に食われてしまうのではないかと思う。
で、実際に尻尾を切るには難しいと思った。
というか、知識のない子供がやってもなかなか尻尾は切れないのだ。
どうやったら尻尾を切れるのか、子供心には好奇心が旺盛であった。
やり方が段々エスカレートするというか、エグくなっていくというか、
つま先で尻尾全体を押しつぶす、
棒の先で、尻尾の付け根あたりを押しつぶす、
ということをしないと切れなかった記憶がある。
そもそもトカゲはなかなか見つけにくい。
のんびりと家なの周りを散策するとたまに見つけられるが、
遊ぼうと思って探してみても見つからない。
見つけたとしても捕まえるのが大変だ。
捕まえられるのは数回に1回程度で難易度は高い。
調べてみると、
尻尾をつかんでぶら下げると簡単に切れる(トカゲが切る)とか、
尻尾は栄養分の貯蔵庫だから(虎の子の退職金みたいなものか?)、
トカゲにしても本当は切りたくないから、尻尾を切って遊ぶな、とか、
今なら検索エンジンで色々調べられるが子供の頃はなかったしなあ。
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