統一教会を知ったのは、今から50年以上前、小学生の頃だった。
当時、我が家はバリバリの自民党員の家であったが、
なぜか赤旗を購読していた。赤旗だけではなく全国紙も購読していたが。
町内に共産党支持者の家があり、そこの付き合いだろうと思われる。
その家には同級生もいて、よく遊びに行っていた。
町内のご近所さんであり、町内仲良く差別もなかったはず。
いくら小学生といえども、我が家は自民党、あの家は共産党ということはわかる。
選挙になると、あの家には共産党の候補のポスターがべたべたと張られていたのだ。
子供心に、共産党の候補はいつも選挙で落ちるのに
何をやっているんだろうとは思っていた。
当時のおいらは活字に飢えていた。
ど田舎で本屋はバスに乗って遠くへ出かけないといけないし、
(我が家は貧乏でバスに乗るお金も本を買うお金もなく)
小学校は分校で図書室もなかった。
月に一度の学研の科学だけが楽しみで、
毎日毎日隅から隅まで何回も読み返していたものだった。
そんなわけで、新聞も当然読む。
漢字が読めなくても、見出しで大体の内容はわかるし、前後の文脈でもわかる。
新聞でよく読んでいたのは、社会面や文化面や読者投稿の欄とかだったように思う。
政治や経済は読んでもよくわからなかった。
赤旗は赤旗で、共産党の新聞であることは承知していたが、
それでも喜んで読んでいた。
当時赤旗では統一教会の記事が多かった。
統一教会=勝共連合で、教祖は朝鮮人の文鮮明、共産党を敵視している団体だ。
と赤旗には記載されており、それで共産党は統一教会を敵視しているのだなと思っていた。
信者は多額の寄付を強請され、霊感商法で怪しげな壺を買わされたなどと
赤旗は報じていた。 --> 今も同じで変わらない。
子供心に統一教会=勝共連合はとんでもない悪の組織であると認識した。
赤旗以外でも新聞やテレビで取り上げられていたはず。
赤旗の記事の内容までは覚えていないが、印象に残っているのは
・統一教会の記事
・収入が少なく生活が苦しいんです、の記事
これしか記憶にない。
当時の我が家は貧乏農家ではあったが、食うには困らなかった。
収入が少なく生活が苦しいんです、の記事を読んでも、
我が家も貧乏だけど、記事の内容がよく理解できなかったのは記憶にある。
記事に書いてある内容はわかるのだが、その状況にあることが理解できなかったのだ。
というのも、50年以上前とはいえ、農業をやっているのは我が家以外ほとんどなく
大多数は会社員の世の中だった。
収入が少ないなら、もっと稼げる会社に転職とか、手に職をつけるとか
有用な資格を取得するとか、いくらでも収入をあげることはできるだろうと
なぜそういった行動をおこさないのかと子供心に思っていた。