FocusMaxの使い方

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今回は、FocusMaxの使い方(MaxImDL)

設定が終わったら、実際に起動して使ってみる。
前提として、
・望遠鏡や赤道儀、カメラは設置済み
・MaxImDLを起動し、カメラで撮像可能な状態にある
・5等級程度の星を画面中心付近に入れておく


これが起動画面(Focusタブ)
fm1.gif

この画面から、"V Curve" のボタンをクリックし、Vカーブ画面を起動する。
このVカーブが基本で、いきなりオートフォーカスはできない。
オートフォーカスはVカーブを何回か実行した後から使える。

■Vカーブ画面
fmax2.jpg
・動作方法として、"End Points" と "Half Width" がある。
 "End Points"、開始ステップ(Initial)と終了ステップ(Final)と刻み幅(Step Incl)を指定
 "Half Width"、中心ステップ(Central)とそこを中心とした前後幅(Half Width)と刻み幅を指定

 どちらでもよいが、"Half Width"方式が中心点(つまり、ピント位置)を指定するので、こちらがわかりやすい。

 この画面例では、
   中心ステップ=3248、前後幅=2800、刻み幅=280、の設定で実行した
   中心から、In側に280ステップ幅を10回、Out側に同じく280ステップ幅を10回、
   合計20回場所を変えながら撮像し、HFD値をグラフにプロットしてくれる。

 最新版では、"Repeat"数の指定があり、何回か繰り返すことが可能。1度でよいならRepeat=0

 実行結果を確認し、Vカーブの結果を精査する。
   赤○は除外された情報で、VカーブのV字情報から、ピント位置は
        3079 と 3032 の中間点にあり、この差が"Difference"として46となる。
        ピント位置は3055にあると結果が出た。

 ここから、ピント位置である 3055 に移動させる。
 やり方はいくつかあるが、
  1.FocusMaxのメイン画面の"Jog"ボタンをクリックし、3055を入力してボタンクリック
  2.MaxImDLのFocusタブから 、3055を入力してボタンクリック
  3.ロボフォーカスなら、ロボの画面から、3055を入力してボタンクリック
      余談だが、このように複数のソフトから1つのデバイス(フォーカサー)を共有して
      使えるのがASCOMの便利なところ。これはPOTHが裏方で働いている。
      POTHは赤道儀も含めてデバイスの共有を行うハブの役目を担っている。

■実際の使い方
・CCDの画面上にフォーカス星(5等級前後)を中心付近に入れておく。
・初めて使う場合は、大体でいいからピント位置がどこにあるのかを探っておく。
 フォーカサーの稼働範囲内でできるだけ幅をとった稼働範囲の開始点と終了点を押えておく。
 これをもとに、開始点、中心点、終了点を大体でいいからメモっておき、Vカーブを実行する。

・1回目の実行でピント位置を判定し、今度はそのピント位置を中心点にして、再度実行する。
 1回目と2回目で若干ずれがあるとは思うがほぼ同じ位置になると思う。
 同じく2回目のピント位置を中心点にして実行し、ピント位置を確定させる。

■使い方のコツ
・このVカーブの結果のV字情報は、オートフォーカスするにあたり重要な情報である。
 そのため、最初はしつこいくらい何回も実行し、Vカーブの実行結果を数多く記録しておく。
・きれいなVカーブを作るため、稼働範囲はできるだけ多めに設定。
 稼働範囲が狭いと誤差が大きくなるのでオートフォーカスの精度が落ちる。
・フォーカス星は明るすぎてもダメだが、例えば基準星の2等級でやりたい場合は、
 HaとかBフィルターに切り替えておくと、明るい星でも実行できる場合がある。

■オートフォーカス
Vカーブの実行結果がある程度以上になったらオートフォーカスを実行してみる。
FocusMaxのメイン画面(Focusタブ)から、画面下の方にある "Focus" ボタンをクリックする。
これでオートフォーカスを実行してくれるが、画面上にある"Log"ボタンで、ログ情報画面を出しておくと、オートフォーカスの動作状況が見ていて面白い。
位置を変えながら、撮像・解析を行い、ある地点で3回の撮像・解析後に、ベスト・フォーカスはここだ!と表示してそこへ移動して終了してくれる。
Vカーブの実行結果がある程度確保できれば、いきなりオートフォーカスが可能だ。

オートフォーカスで決定したピント位置でVカーブを実行してみると、本来は一致するはずであるが一致せずにズレが生じる。とはいえ、ズレの程度にもよると思うが被写界深度内なら問題ないし、どうせ気温変動でピント位置は移動するのだからあまり深く考えない。

■Aquire Star
撮影途中でピント合わせをしたい場合、今現在の位置情報を記憶し、違う座標に望遠鏡を向けてそこでオートフォーカスしてまた元の座標に戻ってくるという大変便利な機能である。
これを使うには、
1.PinPointフル機能版(有償)が必要
2.星図カタログが必要(無償)
3.ASCOMで動作する赤道儀が必要で、FocusMaxの"Telescope"ボタンで設定しておくこと。
使い方は、撮像途中で撮像を停止(ガイドも停止)して、FocusMaxの"Aquire Star"をクリックするだけ(もちろん事前に設定はしておかないといけないが)

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コメント(1)

FocusMaxの使い方まで
判り易く丁寧な説明有り難うございます。

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このページは、ピカチュウが2011年10月14日 20:07に書いたブログ記事です。

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