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2007年7月 8日

 ■ 人類の起源と進化

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(画像は本文と関係ありません)

ミトコンドリアDNAの解析により、類人猿(オランウータン、ゴリラ、ヒト、チンパンジー、ボノボ)は
・約1300万年前以前 オランウータンが分岐
・約1300万年前 ゴリラが分岐
・約650万年前  チンパンジーが分岐
・約500万年前  ヒトが分岐
・約230万年前  チンパンジーからボノボが分岐
したとされている。

これにより人類の起源は約500万年前くらいから始まるのであろう。
500万年前というのは諸説あって約600万年前とか約1000万年前とかあるがミトコンドリアDNA
では約500万年前ということになる。
ミトコンドリアは細胞核のDNAとは別に独自のDNAを持っている。
(もともとミトコンドリアDNAは大きかったのだがその大部分を細胞核に移しごくわずかのDNA情報が
ミトコンドリアに残っている)

人類の祖先としてはラミダス猿人が古いのだが2足歩行かどうかは不明である。
間違いなく2足歩行をしていたのは、有名なアウストラロピテクスであり、
化石としては約400万年前のアナメンシス猿人(アウストラロピテクス・アナメンシス)や
約300数十万年前のアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)になる。
初期のアウストラロピテクスは脳容量400CC程度とされる。
アウストラロピテクスはこの後、2系統に分かれる。
一つは、エチオピクス、ロブストゥス、ボイセイの頑丈タイプのアウストラロピテクスで、約100万年前
あたりまで生息していたらしい。
もう一つはアファール猿人も含め、アフリカヌス、ガルヒの系統で華奢なタイプであり、
これが人類・ホモ属につながる系統と考えられている。

アウストラロピテクスはあくまでも類人猿でありホモ属ではない。
華奢な系統から進化したと考えられる最古のホモ属はアフリカで出現したらしい。
約250万年前、エチオピアのいわゆるオルドバイ峡谷で石器が発見されている。
このころのホモ属はいくつかあり、ホモ・ハビリス(脳容量700CC程度)、ホモ・ルドルフェンシス
(脳容量800CC程度)、ホモ・エルガステル(脳容量850CC程度)の3つに集約される。
ホモ・エルガステルでは「トルカナ・ボ−イ」が有名であり、現生人類にかなり似ている。

このころ、約300−200万年前はかなり混沌としており、アウストラロピテクスの系統や
初期のホモ属(しかも数種類)が混在していて、同時期に複数が共存していたのだという。
初期のホモ属ではエルガステルが一番進化というか人類に近く、この系統が現生人類
(ホモ・サピエンス)につながるとされる。

エルガステルはアフリカを出てアジアにわたり、ジャワ原人や北京原人(ホモ・エレクトス)
に進化したようだが、これは現生人類にはつながらない。

アフリカに残ったエルガステルの系統が約60万年前のハイデルベルゲンシスに進化したようで
ここからネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)とサピエンスに分岐したようだ。

ネアンデルタール人は現生人類と非常に似ているが、前頭葉の発達が弱く知性が劣っていたとされる。
言葉もしゃべれたとかしゃべれないとか、しゃべれたとしても不明瞭だったとかされている。
ミトコンドリアDNAの解析ではネアンデルターレンシスとサピエンスは別系統であり、
ネアンデルターレンシスは人類進化上の側枝であり絶滅した。

たびたび出てくるミトコンドリアDNAであるが、これは母系遺伝しかしないという性質があり、
現生人類・サピエンスは約14万年前のアフリカ起源であるという結果が出ている。
(これをミトコンドリア・イブというが、人類の祖先は約14万年前のミトコンドリア・イブ一人ではない)
現生人類はアフリカ起源で現在にいたる。

投稿者 pikachu7500 : 2007年7月 8日 20:00

コメント

Sもとさん…いつの間にどうしちゃったのですか?^^
大変興味をそそられる人類史ですが、これにハマッっているSもとさんに興味を持ってしまいます。。
また近い内、ご一緒しましょう。

投稿者 よっちゃん : 2007年7月 9日 22:32

よっちゃんさん、おはようございます。
天ガ、星ナビ快進撃でおめでとうございます。
確かに変な方向に走ってますが、天文止めたわけではありません。
ドーム建設に向かって仕事頑張ってます。
ただ、全く撮影できてません。
3、4,5,6,7月と全滅です。
ブログに書くネタも底をつき、苦し紛れに適当なことを書いてます。

投稿者 ここの管理人 : 2007年7月10日 06:40

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