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2006年3月 8日

 ■ ステラ5によるカラーCCD処理

最近やっとカラーCCDの画像処理方法が確立した。
(別名、系外銀河攻略の方程式)
極秘でもないので処理方法を公開する。

stl5_1.jpg
まずは、ダーク・フラット補正後にホット・クールピクセル除去をしておく。
それから、ベイヤーRGB変換でカラー化する。

stl5_2.jpg
カラー化する際に、オプションはこの通り。
この組み合わせでないと色がおかしくなる。

stl5_3.jpg
M63の20分1枚画像がこの通り。
背景の荒れもわからないほどにきれいになる。

stl5_4.jpg
コンポジットした後でDDP処理を行う。
色彩強調マスクはすべて”g”で行う。
これは系外銀河特有の処理であって、散光星雲は変えたほうがいいかもしれない。
系外銀河は岡野氏のLRLB法の基本となっているG画像=L画像の代替のように
G画像がキモなのだ。
あとは好みで、ガンマを少し上げて背景をさらに落とす。

この処理方法で画像処理が大変楽になった。
カラーCCDのメリットがここに集約されると思う。

今月号の天ガで、岡野氏によるカラーCCDがどうたらこうたらとあるが、
確かに感度は低く、撮像時間が短縮されるわけではない。
むしろ、20分×8枚とかかけるとモノクロCCDとそう変わらないか、
時間がかかるのかもしれない。
しかし、画像処理はかなり楽になったというメリットを実感した人は
あまりいないのだろうなあ。

投稿者 pikachu7500 : 2006年3月 8日 00:01

コメント

すばらしー。あっしのような新参者ではとても言えない台詞を言っていただき超ありがたいですねー。カラーCCD信奉者としては感謝感激です。色はLRGBよりとってもナチュラルだし、なんてたって処理時間を考えたらカラーのほうが絶対早いですね。モノクロCCDは感度が高いので、かえって一枚の画像のSN比が低いのが処理に問題が出る原因じゃないかなーって最近思ってます。カラーの場合はもともと感度が低いっていう観念があるんで露出を伸ばしているんで、一枚あたりのSN比がとってもいいですよね。その辺も処理時間に影響してると思いますね。だからモノクロもナロー以外はABGで十分露出をかけたほうがいい結果が出るんじゃないでしょうかねー。ST2000のモノクロ版もいい結果が出るのはブルーミングを気にせずに長時間露出できるのが大きいと思いますね。

投稿者 MIK(田舎) : 2006年3月 7日 21:40

あれ、何かまずいこと書きましたか?
別に批判しているわけではなくて楽な面もあるんですよと言いたかったわけでして。
とにかく、S/N重視で時間をかけた撮像は必要な点については意見は一致していますし実際にそうしないといい画像にはなりませんから。

投稿者 ここの管理人 : 2006年3月 8日 07:39

カラーCCDの利点としては、やはりLRGBでは犠牲にしすぎている色情報がカラーCCDの方が豊富な点に尽きると思うんです。
モノクロLRGBでもRGBをしっかり1×1で撮影してあげれば綺麗なカラーになりますが、S/Nに影響を与えない画像を撮っていると思うと、ちと虚しい面がありますねー。
NABGはカラザノイズとか余計なノイズを拾ってしまうのもイタイところ。
確かにシグマコンポジットで除去できるけど、あれも単純加算(Sum)に比べると画質を落としてると感じます。
少なくともステライメージでは確実に劣化していることを確認しています。
町中撮影だから、光害の影響があるせいかもしれませんが・・・。
1枚、1枚にかぶりの影響が違ってくれば、シグマコンポジットしたら、やはり画質は悪くなりますよね。

投稿者 uto : 2006年3月 8日 17:15

utoさんのコメントも確かにその通りだと思います。
でもモノクロCCDは、NABGにしてもユーザー数が圧倒的に多いために、一通りの対策方法やノウハウの蓄積がされてきていますので、苦労を厭わないことと努力を惜しまなければモノクロでいい作品になるのは間違いないです。
その点カラーCCDは非主流派なものでして自力で開拓していく必要がありますので茨の道ですね。

投稿者 ここの管理人 : 2006年3月 8日 22:20

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