2008年6月 1日
バックフォーカスの短い鏡筒は苦労する。
以前、FLI-PDF を装着して何とかピントは出ているが、ぎりぎりの状態であって
実はもう少しピント位置に余裕が欲しい。
FocusMAX Vcurve では、焦点内外像の星像の大きさの違いからピント位置を判断する。
そのためにはピント位置からある程度離れたところから開始できるようにしないといけない。
以前の場合には、PDF でのステップ位置が550前後(気温で変動するが)でピントが来る。
PDFの稼働範囲は0-7000であり、かなりぎりぎりではある。
(PDFの1ステップ=1.25μ、800ステップで1mm=1000μ)
この場合、ステップ位置が 0 - 1100 あたりの範囲でVcurveを実行することになるわけで、
シーイングが良ければ何とかV字が出るがシーイングが悪いと全然わからない。
シーイングが良ければ 星像のFWHM値で手動でピントを追い込むことが可能であり、
PDF取り付け以前はそのようにしていた。
シーイングが悪いとFWHM値が安定せず、ピントの山がわからない。
そういう場合こそVcurveでピント位置を判断できなくてはならないと考えている。
だから、あと少しピント位置に余裕が欲しい。
鏡筒とPDFを取り付ける変換リングであるが、これを削って薄くすればピント位置に余裕ができる。そう思って、変換リングを金属やすりでごしごし削って薄く加工してみた。
これがなかなか大変で木材と違って金属はなかなか削れない。
半日程度頑張っても1ミリも削れないが、0.7mm程度は削れたかもしれない。
これだとPDFで600ステップ分相当になり、ピント位置は1100ステップ前後になるはず。
(変換リングを薄く作ってくれでよいのだが納品されるまでに時間がかかる)
晴れていればピントのテストができるが、なかなか晴れないなと思ったら昨晩は晴れた。
早速ドームに行ったが濃霧でおおわれていて星が見えない。
昼まで雨が降っていたから湿度は高いし、上空は晴れているから気温が低めで濃霧が出やすいのだろう。(帰宅したら自宅でも濃霧だった)
あきらめて帰ろうかと思っていたら天頂付近の霧が晴れてベガが見えだした。
撮影は無理でもピントのテストならできると思って Vcurveを実行。
ピント位置は手動で追い込んでみても1060ステップあたりになり、Vcurveでの値とほぼ一致している。
これでVcurveの稼働範囲も 0-1100 程度から 0-2100 程度まで実行できるようになり、Vcurveの精度も上がる。
フォーカサーを使うのに固執しているのはピント位置を出してくれることもあるが、撮影中にピント位置を微調整できることにある。
FRC300は回転ヘリコイドだからフォーカサーなしだと撮影に入ってしまえばピントをいじれなくなるのがつらいのだ。
投稿者 pikachu7500 : 2008年6月 1日 10:52
コメント
Sもとさん頑張っていますねー。このVカーブだと1070付近にジャスピンが有りそうですが、その数字を入れてしまいますか?それとも、このVカーブを元にFocusMaxでオートにやらせるのか・・・
私は(LEFT+RIGHT)/2の数字を入れてあわせて、MaximのFWHMで微調整の方が安心感ある気がします。
投稿者 エリー : 2008年6月 2日 00:50
エリーさん、おはようございます。
FocusMAXのオートフォーカスは微妙にずれますね。
(まだデータが少ないからかも?)
Vcurveを数回程度動かして平均値を中心に10ステップ刻みでFWHMの値を見ながら追い込むのが一番確実です。
ということはエリーさんとほぼ同じ方式だと思います。
投稿者 ここの管理人 : 2008年6月 2日 07:15