昭和のカタナ狩

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1980年代、昭和の末期にもカタナ狩は行われた。(刀狩ではなくカタナ刈)
ただし歴史上の事件ではなく、
一部の人の間で「昭和のカタナ狩」と語り継がれた俗な社会現象があった。
警察(交通課)による、カタナの取り締まりである。
このカタナとは日本刀ではなくバイクの名称だったのだ。

ドイツ人デザイナー、ハンス・ムートが日本刀のイメージでデザインした
KATANAがモーターショーでお披露目され、世界の注目を浴びた。
それから数年後、量産化し市販にこぎつけたが(製造はスズキ)
最初は輸出モデルのGSX1100S KATANAがデビュー(排気量1100CC)、
その後国内向けには750CCに格下げしたモデルで国内デビュー(GSX750S)した。
ところが、輸出モデルとは異なりハンドルが恐ろしく不格好なモデルとなった。
それでも人気のバイクで結構売れたはず。
輸出仕様のカッコいいハンドルがこっそりと売りだされ、
国内向けカタナユーザーはほぼ全員がこの輸出用ハンドルに交換したはず。

そこに警察が目を付けた。
警察はバイク野郎が集まる峠道に出向いて、片っ端から整備不良で取り締まったという。
輸出仕様の1100カタナ(本物カタナ)は取り締まりの対象にはならない。

これが昭和のカタナ狩である。

おいらの知人にも何人か国内向けカタナユーザーがいたけれども
カタナ狩にあったとは聞かなかった。
関東や関西の大都市近郊だけの現象だったのかもしれない。

1980年代というか、昭和の末期は実に面白かった。
バイクでは、カタナ以外にもニンジャがあったり外人に受けていたのだろう。
昔の映画「トップガン」の冒頭のシーンで、
トム・クルーズが、滑走路で戦闘機と並走していたバイクに乗っていたが、
あのバイクがニンジャだったのだ。(確か赤色だったと思う)

ニンジャはカワサキが製造したバイクで、型名はGPz900R(排気量900CC)、
これは輸出モデルで900CC、国内向けには750CCに格下げしたモデルを投入した。
国内向けニンジャは輸出用とあまり変わらず、警察によるニンジャ狩は起きなかった。

ちなみに、テレビドラマ「西部警察」で舘ひろしが乗っていたバイクは、
黒色の1100CCの本物カタナだったはず。

テレビでバイクに乗るシーンではヘルメットを被るのはいいのだが、
なぜか顎ひもを締めず被るだけなのが昔から気になっていた。
しっかりと顎ひもを締めないと事故った場合にヘルメットはすっぽ抜ける。
これではヘルメットは何の役にも立たない。
テレビだからだろうけど、もっと安全に配慮したシーンにして欲しかったと思う。

カタナの説明が詳しい
ニンジャ、トップガン

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このページは、ピカチュウが2022年7月12日 08:00に書いたブログ記事です。

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